業務の効率化
業務の効率化は、どの企業でも大きなテーマです。
しかし、日々行っている当たり前の業務は、無駄な部分に気づくのが難しい。
コンサルタントを雇い、外部からの指摘で無駄を発見するのも1つの手ですが、現場が無駄を発見して、改善していくことが理想です。
では、どのように無駄を発見していけばよいのでしょうか?
いろいろな手法はあると思いますが、「業務を紙に書き出す」ことが、シンプルで有効な方法です。
可能な限り多くの人で行うのがポイント。
紙に書きだすことで、業務を1歩引いて見ることができ、無駄が見えてきます。
無駄が見えたら、次には改善です。
改善は、ECRSの切り口で考えます。
E:その業務自体をなくせないか
C:何かと一緒にできないか
R:順番を入れ替えられないか
S:標準化できないか
たとえば、承認が多く、時間がかかっているのであれば、承認自体をなくせないかと考えていきます。
最後に、業務の効率化で最も大切なことは、「顧客の視点」です。
いかに効率化を行っても、顧客が不便になったら、本末転倒です。
(R.K)
サービスを高めるためには
サービスは、人が介在するのが一般的です。よって、
サービスそのものに満足を得て頂く為には、お客様と従業員との関係を良くしていく事を念頭におかなければなりません。
ではどうすればいいのか?
それは、サービス・マーケティングという考え方によると、従業員満足を向上させる事です。従業員が満たされていないと顧客に良いものを提供出来るはずないですよね。
サービス業というものは存在しない。産業によって、他の産業よりもサービス的要素が多いか、少ないかの違いがあるだけだ。あらゆる企業がサービス業に従事しているのである。
引用:「コトラ-のマーケティングコンセプト」フィリップ・コトラ-
私達はサービス業ではないので、サービスは関係ないという時代ではありません。
どの産業においてもサービス的要素がますます重要度を増しています。サービスを高める為には、従業員満足を高める事も考えてみるとよいかと思います。
(Y.S)
中小企業の問題解決のヒント
問題解決のセオリーだと、原因を追究し、解決策を立案、実行するプロセスで行います。
「なぜ」を5回繰り返して、原因を追及するトヨタ自動車の改善活動は、有名な話です。
しかし、すべての問題に対して有効な手法でしょうか?
中小企業の問題解決にはあてまらないこともあります。
中小企業の場合、業務がシステム化さてておらず、人に依存度が大きいです。
これは、決して悪いことではなく、経営資源の量を考えると最適な選択です。
業務が人に依存していると、発生した問題の原因も人の習慣など、人に依存します。
人に依存した問題を解決する場合、「なぜ、なぜ」で解決できるでしょうか?
「Aさんが遅刻して朝の業務に支障が出る」という問題について、考えてみましょう。
遅刻した原因は、人の問題です。
遅刻の場合、夜更かし、Aさんの体調、季節などさまざまな要因が複雑に絡まっています。
「なぜ、なぜ」では、直接的な原因にたどりつず、解決はできません。
また、原因を追求できても、Aさんの体調などは完全にコントロールできませんし、日当たりの良い部屋に引っ越すなど実行不可能な対策となる場合もあります。
では、どのように解決したら良いのでしょうか?
このような場合、原因を特定するのではなく、「うまくいったときを探す」ことです。
遅刻した原因ではなく、時間どおり会社に出社したところに焦点を当て、解決策を考えます。
解決策は、過去に成功した経験から考えます。したがって、実行性の高いものとなります。
限られた経営資源を効率良く運用するためには、できない理由ではなく、できる理由を考え問題解決を行うことが重要です。
問題解決のヒント
できていないとことではなく、できているところに焦点を当て考える。
(R.K)
副都心線と集客
店舗の立地の集客力を考えるに当たり、「ハフモデル」というものがあります。
ハフモデルとは、A小売店、B小売店と2店あった場合、
商圏内の人が、A店(もしくはB店)に集客する確率を算出するためにあります。
集客する確率は、「店の大きさに比例し、時間距離(行くまでにかかる時間)に2乗に反比例するというものです。」
つまり、小売店の大きさが大きいほど、集客力があり、
アクセスする時間が短いほど、集客力が大きいとなります。
これを、先週開通した副都心線で当てはめてみます。
東上線沿線の埼玉県民が、池袋、渋谷のどちらに集客するかについてです。
新宿は、簡略化のため、除いて考えます。
街の規模では、池袋より渋谷のほうが大きいです。
よって、集客力は渋谷のほうがあります。
以前は、和光市から池袋までは13分、
渋谷までは池袋経由で34分の時間が掛かっていました。
しかし、副都心線の開通で、池袋と渋谷へアクセス時間が26分となり、
アクセス時間の差が縮まりました。
これにより、渋谷の集客力は大きくなったと言えます。
ハフモデルで考えると、副都心線の開通により、
恩恵を受けるのは渋谷となります。
しかし、デパートなどでは、特徴を出し、顧客の囲い込みむ工夫をしているので、
これだけで決められません。
今後、池袋、渋谷がどのような街になっていくか楽しみです。
(R.K)
5S
「5S」とは、生産現場で働いたことのある方は耳にしたことのある言葉でしょう。
整理、整頓、清掃、清潔、躾をローマ字で書いたときに、
頭文字がSで始まるので、「5S」と呼ばれます。
一言で言うと、規律のあるきれいな職場が保たれていることです。
「5S」には、特別な道具はいりません。ホウキ、チリトリ、雑巾があれば十分に実行可能です。
しかし、常に整理、整頓、清掃、清潔の状態を保っておくには、継続力が必要です。
継続力がある現場は、品質、コスト、納期で信頼できます。
理由を具体的な例で説明しましょう。
ある会社が品質不良を出し、クレームが発生しました。
この品質不良に対し、生産現場では、原因を特定し、再発防止策を実施しました。
実施後、時間が経過しても、その対策が徹底されている現場は、その後の品質不良の発生はありません。
一方、時間と共に対策が甘くなる現場は、再度、同じクレームを出す可能性があります。
対策が継続されるかどうかが、クレームの再発に関係します。
これを長年繰り返すと、継続力のある会社の品質はどんどん良くなり、
継続力のない会社は、堂々巡りで品質は良くなりません。
よって、現場の継続力が分かる5Sは、生産現場の力を測るモノサシとなるのです。
近年、生産現場だけでなく、日本電産株式会社、枚岡合金工具株式会社、
楽天株式会社など、スタッフ部門にも導入している企業は広がりつつあります。
これらの企業は、高い業績を上げています。
継続力のある現場が、高い業績を支える一因となっています。
これを機会に5Sを見直してみたらどうでしょうか?
(R.K)